【詳しく解説!】アパレル業界の動向について
スキルアップ
2017.09.04
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新型コロナウイルスの影響により、アパレル業界は非常に厳しい局面を迎えています。リアル店舗は休業を余儀なくされる一方で、ECの売上で業績を伸ばしてる企業も存在しています。
今までの常識に囚われていてはアパレル業界のV字回復は難しいのではないでしょうか。そこで、今後アパレル業界の動向はどうなっていくのか、予想を立ててみました。
今までの常識に囚われていてはアパレル業界のV字回復は難しいのではないでしょうか。そこで、今後アパレル業界の動向はどうなっていくのか、予想を立ててみました。
経営不振が相次ぐアパレル業界
昨年にファストファッション大手の「FOREVER21(フォーエバー21)」が日本からの完全撤退を表明し、破産法の適用を申請したことは記憶に新しいと思います。フォーエバー21といえば、2009年に日本に進出し、テレビやマスコミでたびたび取り上げられ、多くの若い女性でにぎわっていましたね。このの出来事に驚いた方も多いのではないでしょうか?
また、新型コロナウイルスの影響により、小花や薔薇、野苺などのモチーフとしたバックやポーチは幅広い年代の女性に人気を博していたイギリスの服飾雑貨ブランド「Cath Kidston(キャスキッドソン)」、「MAJESTIC LEGON(マジェスティックレゴン)」など直営107店舗・FC30店舗、ECサイト35店舗を展開していた大阪のアパレル会社「(株)シティーヒル」も倒産となりました。
アパレル業界は中国の工場で生産している企業も多く、生産ラインのストップによる影響も必至で、今後も倒産が相次ぐ可能性も否定はできないかと思います。
また、新型コロナウイルスの影響により、小花や薔薇、野苺などのモチーフとしたバックやポーチは幅広い年代の女性に人気を博していたイギリスの服飾雑貨ブランド「Cath Kidston(キャスキッドソン)」、「MAJESTIC LEGON(マジェスティックレゴン)」など直営107店舗・FC30店舗、ECサイト35店舗を展開していた大阪のアパレル会社「(株)シティーヒル」も倒産となりました。
アパレル業界は中国の工場で生産している企業も多く、生産ラインのストップによる影響も必至で、今後も倒産が相次ぐ可能性も否定はできないかと思います。
EC化率が進むアパレル業界
リアル店舗が不調の一方で、EC市場は数ある業界のなかでもアパレルは大きな成功を収めていると言えます。経済産業省の調べによると、アパレルのEC化率(BtoC-EC)の市場規模は1兆7,728億円(2018年)となり、EC化率は12.96%と堅調な伸びをみせています。
洋服は身に着けてみないと分からないといった点で「経験財」に分類されます。よってサイズや質感が分かりづらいとの理由で、ECの成長性を疑問視されていた時代がありました。しかし、新型コロナウイルスの影響で家にいる時間が長くなり、ECでしか買い物できない状況となり、そういった考えは強制的に排除されつつあるのではないでしょうか。
スマートフォンを利用した採寸アプリやコーディネートアプリの台頭によって、洋服をECで購入するための心理的ハードルが以前より下がっている印象を受けます。
ファッションECの代表的なサービスといえば、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)を運営する株式会社ZOZOが挙げられます。しかし、オンワード、4℃などの大手メーカーが離脱し、それに多くのメーカーが追随しました。創業当初からのパートナーだったユナイテッドアローズも遂に離れてしまいました。
ZOZOTOWNのようなプラットフォームを利用する一方で、今後は各ブランドがオリジナルでECサイトを構築・UODATEしていく流れになりそうです。
なお、メルカリなどのフリマアプリでも多くのアパレル商品が取り扱われています。フリマアプリを通じた商品の二次流通がBtoC-ECの新品市場に与える影響を懸念する声も聞かれるようになりました。
しかし、フリマアプリでの売却を前提に新品を購入する消費者がいることを踏まえれば、むしろ、新品(一次流通市場)とフリマアプリ(二次流通市場)は相互補完の関係とも考えられなくもありません。今までの既成概念に囚われない考えが大切になってくるのかもしれません。
洋服は身に着けてみないと分からないといった点で「経験財」に分類されます。よってサイズや質感が分かりづらいとの理由で、ECの成長性を疑問視されていた時代がありました。しかし、新型コロナウイルスの影響で家にいる時間が長くなり、ECでしか買い物できない状況となり、そういった考えは強制的に排除されつつあるのではないでしょうか。
スマートフォンを利用した採寸アプリやコーディネートアプリの台頭によって、洋服をECで購入するための心理的ハードルが以前より下がっている印象を受けます。
ファッションECの代表的なサービスといえば、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)を運営する株式会社ZOZOが挙げられます。しかし、オンワード、4℃などの大手メーカーが離脱し、それに多くのメーカーが追随しました。創業当初からのパートナーだったユナイテッドアローズも遂に離れてしまいました。
ZOZOTOWNのようなプラットフォームを利用する一方で、今後は各ブランドがオリジナルでECサイトを構築・UODATEしていく流れになりそうです。
なお、メルカリなどのフリマアプリでも多くのアパレル商品が取り扱われています。フリマアプリを通じた商品の二次流通がBtoC-ECの新品市場に与える影響を懸念する声も聞かれるようになりました。
しかし、フリマアプリでの売却を前提に新品を購入する消費者がいることを踏まえれば、むしろ、新品(一次流通市場)とフリマアプリ(二次流通市場)は相互補完の関係とも考えられなくもありません。今までの既成概念に囚われない考えが大切になってくるのかもしれません。
EC化率が進むアパレル業界で販売員の役割とは
今後はリアル店舗とECとの連携がより重要になってくるのではないかと考えています。店舗や個人のSNSなどで情報を配信し、それをみた顧客が店舗へ来店するケースもあれば、店舗でみた洋服をECで購入するケースも多くなっています。そうなると店舗 or ECの売上なのか、また販売スタッフ個人の売上や成績も可視化されにくくなってきています。
そこで、最近では「デジタル接客」という言葉をよく耳にするようになりました。非対面でも販売員個人のSNSから接客や集客し、店頭と同じように個別接客するというイメージです。
デジタル接客だと、顧客が誰のSNSを見て購入に至ったかなど、販売スタッフ個人の成績も可視化でき、またECの売上にどの程度貢献したかまで把握ができます。成績が可視化されることで、デジタル接客で貢献した分だけ対価がもらえるという直接的なインセンティブが発生する場合もあるようです。
現在のように店舗の休業などの非常事態が起きたときでも、デジタル接客は強みを発揮しやすいメリットがあります。店頭で接客するような感覚で、販売スタッフがLINEなどを通じて顧客ごとに商品を案内したり、自宅で撮影したコーディネート写真をインスタグラムに掲載しECサイトへ誘導したりすることで減少した店舗売上を吸収できます。
このように、リアルとデジタルを融合した販売スタイルというのが今後は確立していくのではないでしょうか。
そこで、最近では「デジタル接客」という言葉をよく耳にするようになりました。非対面でも販売員個人のSNSから接客や集客し、店頭と同じように個別接客するというイメージです。
デジタル接客だと、顧客が誰のSNSを見て購入に至ったかなど、販売スタッフ個人の成績も可視化でき、またECの売上にどの程度貢献したかまで把握ができます。成績が可視化されることで、デジタル接客で貢献した分だけ対価がもらえるという直接的なインセンティブが発生する場合もあるようです。
現在のように店舗の休業などの非常事態が起きたときでも、デジタル接客は強みを発揮しやすいメリットがあります。店頭で接客するような感覚で、販売スタッフがLINEなどを通じて顧客ごとに商品を案内したり、自宅で撮影したコーディネート写真をインスタグラムに掲載しECサイトへ誘導したりすることで減少した店舗売上を吸収できます。
このように、リアルとデジタルを融合した販売スタイルというのが今後は確立していくのではないでしょうか。
最後に
IoTやビッグデータ、人工知能などITの急速な進展により、産業構造やビジネスモデルがかつてないスピードで変革する「第4次産業革命」の波が押し寄せてきています。新型コロナウイルスはこの産業革命をさらに加速させたといって過言ではないでしょう。
この波に乗り遅れず、アパレル業界が変化に対応しつつ勝ち抜いていくには、人とデジタル技術の融合が不可欠だと思います。そのために、経営戦略やビジョンを描きつつ、業務や組織、企業文化・風土も含めた抜本的な変革を推進することが重要だと考えます。
この波に乗り遅れず、アパレル業界が変化に対応しつつ勝ち抜いていくには、人とデジタル技術の融合が不可欠だと思います。そのために、経営戦略やビジョンを描きつつ、業務や組織、企業文化・風土も含めた抜本的な変革を推進することが重要だと考えます。
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