【年齢別・接客販売のコツ】自分より年上・年下のお客様への接客のコツとは?

スキルアップ
2020.08.31
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お店には日々さまざまなお客様が訪れます。アパレル販売をしているとメインターゲット層だけではなく、幅広い年代の方が来店され、時には自分と年の離れたお客様の接客を行う場面もありますよね。そんな時「どんなアプローチをすればいいのか分からない…」と悩まれる販売員も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、そんな悩みを解消できるよう、自身とは異なる年齢層のお客様への接客のコツをご紹介したいと思います!年代によって好まれる接客スタイルや声かけのタイミングも異なるため、ちょっとした工夫がとても大切。状況に合わせた接客を心がけることで、より良い販売機会につながる理由もあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。販売初心者の方にもすぐ実践できるおすすめポイントもまとめています!

年下・同世代のお客様への接客ポイント

── 提案のコツ
年下のお客様、とくに10代~20代のお客様はお店に来店される前に公式HPやInstagram(インスタグラム)などのSNSやネットで情報を調べてから訪れる方が多い傾向にあります。「気になったものがあればご案内いたします」など、事前に下調べをしていることを踏まえたファーストアプローチが効果的です。その際、お客様の探している情報をすぐにキャッチできるよう、流行や人気アイテムの特徴なども把握しておくことがコツ。

さらに、「せっかく来店された人に、ここでしか得られない情報や提案をプラスして帰ってもらおう」という目標を自分の中で持つと、接客の質も自然と上がります。例えば「人気アイテムならこれ」「SNS映えするならこれ」など、複数の選択肢を用意し、その場に合わせて柔軟にご提案するのも上手い接客のポイントです。

また若いお客様は好きなテイストがあっても、それが実際に自分に合うのか自信がなかったり、分からないという方も多いです。どれがいいのかと迷われているお客様がいたら、まずは実際に着てもらい自分のイメージに合うか確認してもらうよう提案してみましょう。その際、接客用語として適切な言葉選びも重要。丁寧ながらも親しみやすい表現を意識することで、より会話が弾みやすくなります。

それに加え、最新トレンドや販売スタッフとしての意見をプラスして、お客様もまだ知らない可能性を広げるお手伝いをしてあげると、もっと満足していただけると思います。

── 距離感を保った言葉づかい
自分がショッピングをしている時、年下・同世代と分かった途端にタメ口を使われ不快だった…という経験をされた方もいるのではないでしょうか。年下または同世代だからと言って、仲良くなるまでは馴れ馴れしい言葉遣いや上から目線はマイナスポイントです。

ただ、必要以上に丁寧すぎる会話もお客様によっては気を遣ってしまう場合もあります。会話の内容や場面にあわせてフランクな言葉を所々に挿入し、ショッピングしやすい環境作りもこころがけましょう。例えば、話題に合わせた「さりげない褒め言葉」や「選び方のヒント」を挟むことで、距離がぐっと近づきます。

《ポイント》
・明るいトーンや抑揚をつければ、敬語でもやわらかく聞こえます!
・言葉づかいはもちろん、態度や所作にも気を付けましょう

年上のお客様への接客ポイント

── 提案のコツ
さまざまなショップに足を運び、たくさんのお洋服を着てきた年上のお客様は、自分に似合うスタイルやアイテムを熟知している人が多いです。だからこそ、その方のこだわりや理由を尊重しながら、さりげないアプローチが効果的。ブランドごとにサイズ感やシルエットが異なるため、「お求めのサイズがあればご案内いたします」など、接客用語も丁寧に選び、自然なタイミングで声をかけるのがコツです。

さらに、定番アイテムだけでなく、トレンドを押さえたアイテムを「こちらも今人気でおすすめなんです」と提案するのもポイント。新しい発見や着こなしの幅を広げるお手伝いができると、良い印象を持っていただけます。

── 勉強させていただくという気持ち
年上のお客様は人生経験が長く、知識も豊富です。こちらが知らないコーディネート術や、他のショップでのエピソードを教えていただくことも多いもの。そんな時、販売員として対抗心を持つのではなく、「それは知りませんでした!あとで調べてみます」と素直に学ばせていただく姿勢が重要です。

もし会話の中で初めて知った内容があれば、あとで調べて次回の接客に活かすのがベスト。「この間教えてもらったこと、記事で見かけました!」と再来店時の話のネタにすれば、距離もグッと縮まりますし、自分の接客スキルも向上。目標として「毎回何かひとつ学び、次回に活かす」を意識してみましょう。

── 一生懸命な接客
年齢差があると、敬語や礼儀、マナーに不安を感じてしまいがちですが、何より大切なのは一生懸命さ。経験が浅くても、今できることを誠実に行う姿勢が自然と伝わります。最低限のマナーや挨拶、色違いやサイズ違いを迅速に対応する、店内の商品を整えるなど、日々の積み重ねが重要。

特に、年上のお客様は購入の決め手として「この子、感じいいな」と思ってもらえるかが大きなポイントです。言葉遣いや丁寧な所作に気を配りつつ、お話好きな方にはさりげなく話しかけ、「最近このあたりは気候が不安定ですね」など、ちょっとした話題を投げかけるタイミングも意識すると◎。

── 会話のきっかけ探し
会話に困った時のネタは意外と身近なところにあります。「身につけているもの」「天気・気候」「その土地ならではの話題」などは誰もが気軽に話しやすいテーマ。さらに、「このバッグ、とても素敵ですね。最近どこかで探していらっしゃったんですか?」などと聞いてみると、思わぬ情報が得られることも。そうした会話のキャッチボールの中から、お客様の好みや目標、理由を引き出し、よりパーソナルな提案へと繋げることができます。

《ポイントまとめ》
・会話に困ったら「身につけているもの」「天気・気候」「その土地ならではの話」がおすすめ。
・お客様のこだわりを尊重し、上手い距離感とタイミングで自然に声をかける。
・丁寧な接客用語と誠意を込めたアプローチで信頼関係を築く。
・接客のたびに何かを学び、次回に活かすのを目標に。

接客に活かしたいこんな知識も

どのお客様にももっと良い接客をができるように、知っていても損しない知識をご紹介します。

── パーソナルカラー
近年良く耳にする言葉ではないでしょうか。パーソナルカラーとはその人が生まれ持った肌や瞳、髪などの色に似合う色のことです。より自身の魅力を引き出したさまざまな印象を作り出せるといわれています。

基本の「イエローベース」「ブルーベース」の2種類と、さらに「スプリング」「サマー」「オータム」「ウィンター」の4つのシーズンに分類され、それぞれのタイプに合った色の特徴があります。

「お客様は明るいお色の瞳なので、このようなカラーがより魅力的にしてくれますよ」など、説得力のある提案ができるかもしれません。

── 骨格診断
こちらも生まれ持った身体のラインや筋肉、肉のつき方などの特徴から、スタイルを最も美しく魅せるデザインを知るものです。3つのタイプに分類され、太っている、痩せているなどは関係ありません。

「ストレート」・・・筋肉がつきやすく、全体的に厚みがあるメリハリボディ
「ウェーブ」・・・筋肉より脂肪がつきやすく、華奢でやわらかなボディ
「ナチュラル」・・・手足が長く、関節や骨が目立つスタイリッシュなボディ

これが分ればより一層キレイなスタイルに見えるようなアイテムの提案やお客様の悩みにも対処できるかもしれません。もし判断ができなくても会話のきっかけになるので、プラスの知識として知っておくのがオススメです。

── クッション言葉
クッション言葉とは、ストレートに内容を伝えるのではなくその前に一言を添える"クッション"のような役割を果たすもので、お願いごとや言いにくいことを伝える場面で主に使用されます。
アパレル販売でも使える代表的なものを紹介します!

【お願い・尋ねる時】
・恐れ入りますが
・差し支えなければ
・よろしければ
・お手数おかけしますが
・ご足労おかけしますが

【お断りする時】
・大変申し訳ございませんが
・あいにくですが
・ご希望に添えず

接客をしていると、さまざまなお願いやどうしてもお断りをしなければならない場面もあるでしょう。そのような時はクッション言葉をうまく使い、やわらかい表現と丁寧な印象を与えた気持ちの良い接客を心がけてみましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回の記事では、世代別のお客様への接客コツやアプローチの仕方をご紹介しました。アパレル販売は毎日さまざまなお客様に出会い、コミュニケーションをとる仕事です。世代が合わないからといって苦手意識を持ったり、「自分にできるだろうか」と難しく考える必要はありません。まずはどんなお客様にも笑顔で丁寧な接客用語を使い、誠実な態度を心がけることが重要です。

さらに、今回ご紹介したコツをうまく取り入れるタイミングを意識することで、より相手の感じを読み取り、状況に合わせた提案や会話ができるようになります。それができると、お客様も「この店員さん、なんか感じがいいな」と思ってくださり、購入にもつながりやすくなるはずです。

他にも接客に役立つ知識やヒントはたくさんあります。たとえば最新のファッション事情や、お客様の声から学べること、街中で見かけた素敵な着こなしなど、日常の中にも探し出せるヒントは意外と多いもの。そうした情報を上手にまとめ、自分なりの接客アプローチに活かすことも、販売員としてのスキルアップに繋がります。

ぜひ今回の内容を参考に、「まずは実践してみる」「お客様の理由をよく聞く」「話しかけるタイミングを意識する」といったポイントを取り入れてみてください。そして、あらゆることに好奇心を持ち、何事にも前向きにチャレンジする姿勢が、接客力向上の近道です。

これからもぜひおすすめの接客方法や成功例を日々吸収しながら、販売のプロフェッショナルを目標に、一歩ずつ成長していきましょう!

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