【元アパレル店長が伝える】販売の仕事が楽しめる3ステップ

スキルアップ
2017.09.04
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アパレルの接客販売で一番大切なことはお客様の心を開くことだと思います。入店時のお客様の心境は「何か良いものあるかな…」という期待感と、「買わされるんじゃないか…」という警戒心で複雑な状態です。まずはお客様の警戒心を解区ことでリラックスしてもらい、その場を楽しんでいただく。そうすれば、その後の接客をあなた自身も楽しめるようになります!

憧れのアパレル業界でチャレンジをしたい…。でも、未経験だからどのように接客していいのかわからない…そんな方も大丈夫!!ここでは、接客のお仕事を少しでも楽しめるよう3つのステップに分けて紹介していきます。

基本ですが、笑顔が大切!

人の第一印象は出会ってから3~5秒で決まると言われています。販売スタッフが、初対面で不機嫌そうな顔をしていたら、お客様は購入意欲がなくなってしまいます。「当たり前のことを言うな!」とお叱りの声が聞こえてきそうですが、、意外とできていない方が多いのです。

忙しい時、何かミスをした時でも常に笑顔でお客様と対面できていますか!?どんな時でも笑顔、なにがあっても笑顔、結構大変ではありますが、こうして笑顔でいるとお客様は自然とこちらに歩み寄ってきてくれます。私は販売スタッフをしていた際、常に笑顔をモットーに店頭に立ってお客様を出迎えていました。笑顔は、お客様以外にも一緒に働くスタッフや仕事以外でも周りの方を幸せにできます。

では、自然な笑顔に見せるためにはどうすれば良いのか…自然な笑顔に見せるためには、口を母音の『イ』の形にするよう意識すると良いそうです。

『口を開ける』というと、通常は無意識に縦に母音の『ア』の形になってしまいます。笑顔を意識する時は、『ア』ではなく『イ―――』と伸ばす音を出すイメージで、唇を横に開き口角を上げる癖をつけるといいでしょう。

販売スタッフは一日のうちで笑顔でいないといけない時間が多いので、自分らしい自然な笑顔を身に付けるために、常に『イ―――』を意識することが必要です。

顔にはたくさんの表情筋があり、特に口の周りには筋肉が密集しています。笑顔の練習は、表情筋を鍛えることにもなり、表情が明るくなるだけではなく、顔の血行が良くなり、フェイスラインを整え、シワの改善などの効果も期待できます。まさに一石二鳥というわけです。

テレビのアナウンサーの方は下記のような方法で自然な笑顔の作り方を練習してるようなので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)
鏡の前で、「自分の笑顔のイメージより150%の笑顔」を作り、『イ―――』と声を出して、そのまま10秒キープ。目元も笑うように意識して口角をぎゅっと上げましょう。

(2)
10秒経ったら、フーと息を吐き、顔全体の力を抜いてリラックス。

(3)
もう1度、今度は100%の笑顔を作り、『イ―――』と声を出して3秒キープ。この2度目の表情が、その人にとって自然に見える笑顔になるようです。

これを機に、自分がいつもどんな顔をしているか、見つめ直してみてはどうでしょうか。

お客様を知り、自分(自店)を知ってもらう

気になるものが視界に入ったとき、人は無意識に目で追います。「目は口程に物を言う」ということわざがある通り、ショッピング中のお客様の目線には、その方の好みや来店目的、その時の気分など接客に使えるヒントがたくさん隠されています。しっかりとお客様の目線を確認し好みや目的を把握しましょう。初対面同士でも好みや趣味が近いだけで、お話が盛り上がったりすぐに仲良くなれた、といった経験がある方は少なくないと思います。

お客様の視線から得た情報をその後の接客の際にさりげなく話題にすると、自然と親近感がわきお客様との距離もぐっと縮まります。

ある程度、お客様のことを理解できたら、次はこちらからアプローチをする番です。ここで要注意なのは、決して一方的にならないこと。商品説明をする際にありがちな失敗は、商品ばかりに集中してしまって押し売り状態になってしまうことです。

あくまでも自店での「ショッピングを楽しんでもらう場」だということを忘れないように、プライベートの話なども交えてみると良いかもしれません。

お客様のことを知り、自分や自店のことを知ってもらったら、あとはお互いの距離を縮め、少しずつ信頼関係を築いていきます。接客をしていると、どうしてもスタッフが話す機会が多くなります。できる限りお客様に話してもらえるよう質問を投げかけましょう。

会話が弾めばお客様の記憶に残り、次回のお買い物の際にも立ち寄っていただけるようになります。ご来店の回数が増え、あなたやお店のファンになってくれれば、定期的にご来店いただける「顧客様」となってくれるでしょう。

購入者以外の方にお話しをしよう!

私は、夫婦でご来店されるお客様には、必ず奥様にアプローチをしていました。理由は、種類などは旦那様が決めるのですが、最終判断は奥様のケースが多いからです。本当に買うのは誰なのか?着る人は誰なのか?自分用なのか?プレゼントで選んでいるのか?

お客様が、商品を購入する理由は様々です。実際には、お話しをしてみないと分からないことは沢山あります。販売する商品が、どのような用途で、どんな方が使用するのかを考えられるようになると、販売職がより一層楽しいお仕事になってきますよ!

期待以上の感動・喜びを与えよう!

タイトルからすると、とても難しく思えるかもしれません。ですが、なんでもいいのです!

例えば、お客様をお見送りする際、出口まで一緒に行き、見えなくなるまでお辞儀をする。ご来店が2回目以上の方には、以前お話しした内容を話題に出す。また、トップスを買いに来たお客様に、自分の期待を越えるような全身コーディネートをしてくれたらどうでしょう?こんな合わせ方あったんだ〜♪っと期待以上に満足をしてお帰りいただけることでしょう!

ちょっとしたことでもお客様は【特別感】を感じていただけます。少しの積み重ねが、お客様に特別感を与え、顧客様へと変化していくのです。最初は大変かもしれませんが、常に「相手が求めてる以上のことをしよう」という気持ちで接客することがが大切です。

最後に

いかがでしたでしょうか。
販売の仕事の最終目的は売り上げを生み出すこと。ですが、どんな仕事でも数字を追うばかりでは楽しく働くことはできません。ただ闇雲に売りつけるのではなく、顧客様を作ることで定期的に安定した売上を確保することができます。

お客様は楽しくショッピングをする、あなたは楽しく接客をする、その成果として売上がとれる。こんな好循環が生まれれば、きっと毎日の販売のお仕事が楽しくなりますよ!