アパレル業界【バックオフィス】ってどんなお仕事?

スキルアップ
2017.09.04
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バックオフィスと一言で言ってもさまざまな職種があります。

電話応対や来客応対・データ入力・書類の作成やファイリングなどを担当する一般事務やOA事務、営業事務。人事事務や総務事務、経理事務など、どの業界にも共通するお仕事もありますが、生産管理・貿易事務・EC運営など、アパレル業界ならではの事務職もあります。

では、上記の職種についていくつかピックアップして詳細を説明していきましょう。

バックオフィスの業務内容は?

── 一般事務
アパレル業界の一般事務も基本的には、一般企業とはお仕事内容に変わりはありません。内勤でパソコンを使用したデータ入力、社内外で必要な書類の作成・処理・整理、郵便物の仕分け・発送や電話対応・来客対応をしたりと、広範囲に渡って業務をおこなうポジションです。(OA事務ともいう)

しかし一般事務と一口に言っても、その業務内容の幅は広く、働く会社の規模や部署によって仕事内容が異なる場合があるので注意が必要です。アパレル業界は中小規模の会社も多いので、営業・人事・労務や経理、総務などのやや専門性の高い事務作業を兼任するケースもあります。

── 営業事務
会社の商品を扱う営業部のアシスタントというポジションであることが多く、商品の受発注や見積書・ 請求書の作成などが主な仕事内容となります。また、アパレル業界での営業事務には「店舗運営のサポート」も大切な業務のひとつです。店舗にある商品の在庫管理、備品の管理・発注や店頭に提示するポスターやPOPなど販促物の手配などです。店舗の店長やスタッフはもちろん、時には得意先の方や物流部門とやりとりすることもあります。

── 人事事務
採用・労務管理・給与支払いなど人事部が担当する仕事を書類作成や手続き業務などを通してサポートするお仕事です。アパレル業界ではリアル店舗が非常に多く、人の入れ替わりも激しいので、店舗の販売スタッフの採用・労務管理などは非常に重要です。また、「働き方改革」「HRテック」といったキーワードが昨今流行し、人事事務・人事アシスタント・労務事務といった人事専門の事務職も非常にやりがいのある仕事として注目されています。

── 貿易事務
貿易事務は、商品や原材料の輸出・輸入に関して必要な手続きや書類作成を行います。通関手続きなどもありますので、専門的な知識が求められる場合が多いですが、海外の企業との取引を行うので英語をはじめとする語学力を生かせる職種でもあります。

バックオフィスに求められるもの

一般的な事務職というと、「高度なスキルは必要なさそう」「未経験でも一般的なPCスキルさえあればなんとかなりそう」などのイメージを持たれる方が多いかもしれません。しかし、残念ながらそれは過去の話となりつつあります。専門的なスキルを持たない事務職の活躍の場は今後ますます減っていく可能性があります。

その理由として、AI(人工知能)などの最先端のテクノロジーが発展し続ける昨今、受動的な事務職は間違いなく淘汰されていくと考えるからです。第4次産業革命と言われる現在のような変革期の中で、事務職が市場価値を高めていくには、専門的なスキルの習得が重要になってくると予測されます。

では、どのような専門スキルを身につけるべきなのでしょうか。今後最も重要になりそうなのがITスキルです。企業ごとに異なりますが、 AI(人工知能)を駆使したさまざまなシステムやツールを導入するケースが今後はどんどん増えていきます。導入されたシステムの目的や仕様をしっかりと理解し、使いこなせるかどうか、その能力がITスキルと考えます。

その能力をベースとしてExcel(エクセル)やGoogleのスレッドシートなどで資料することができれば、事務職でも能動的なお仕事ができます。そうなってくるとAIなど最先端テクノロジーが発達したときに大きな武器となり得ます。

また、アパレル販売の経験があるというのもスキルとして活きてきそうです。アパレル企業の場合、セールや繁忙期などには臨時でショップへサポートを依頼されることもあります。そんな時は販売員の経験がある方は重宝されるでしょう。

販売員として多くのお客様に接客してきた経験により、コミュニケーション能力や細かな気遣いなどのスキルは高いですよね。そういったスキルは、社内外の関係者とコミュニケーションをとりながら仕事を進めることも多い事務職でも活かすことができるでしょう。

バックオフィスの仕事につくには

アパレル業界のバックオフィス(事務職)は内勤ということもあり、人気のある職種の一つです。また、アパレルブランドの事務職は求人件数自体があまり多くないので、気になる求人を見つけたらすぐに応募することをおすすめします。

すでに販売員としてお仕事をされている方は、自社内でキャリアチェンジができないかを相談してみるのも一つの方法です。販売員のスキルに加えて、一般的なパソコンスキルを習得すれば、キャリアチェンジできる可能性も高まります。

立ち仕事で販売員として続けるのは厳しいけれど、アパレル業界で働き続けたい…という方には事務職は一つの選択肢ではないでしょうか。同じオフィスワークという点では、ECサイト系のお仕事を選択肢として考えるのも面白いかもしれません。アパレル業界でもECサイトの売上は年々増加傾向にあるので、採用のニーズも確実に高まってきています。

ぜひチャレンジしてみて下さい!