サルヴァトーレ・フェラガモのストーリー

Salvatore Ferragamo
ブランド情報
2020.08.11
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長い歴史を持った、『Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレフェラガモ)』は今もなお世界中から支持される老舗ラグジュアリーブランドです。

人気のブランドですが、波乱万丈の歴史を振り返りながら、魅力をお伝えしていきます。

『夢の靴職人』と呼ばれた男

Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレフェラガモ)
https://www.staff-b.com/brand/ferragamo/

1898年にイタリア南部で14人の兄弟の11番目の子供として生まれた『サルヴァトーレフェラガモ』。9歳から妹のために靴を作り、11歳の時に自宅で靴屋を開業するという、デザイン力もビジネスマンとしても、もって生まれた天才というべき人物でした。

1919年にカリフォルニア州のサンタバーバラで、オーダーメイドと修理のシューズ店を開業します。そこで『偉大な靴職人』とハリウッドで有名な人物となり、1923年にはハリウッドブーツショップを開業。映画で履く靴の作成など、ハリウッドスターに一目置かれる存在となり顧客を獲得していきました。

履きやすさにこだわったサルヴァトーレは、大学で人体解剖学を学び、足を傷めずに機能性を重視した靴を作り上げ、さらにスターの靴職人と呼ばれるほどの地位を獲得したのでした。

機械ではなく、自分自身の手で靴を作りたいと思い、イタリアに帰国後の1927年に自分の名を冠にした『Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレフェラガモ)』のシューズブランドを立ち上げます。

しかし、靴をすべて手作業で作りたいと思うサルヴァトーレの思いはなかなか理解してもらえずに苦戦したと言われてますが、60人という靴職人を集め、アメリカの高級百貨店と契約を結ぶなど順調に進んでいました。

しかし、世界大恐慌のあおりで1933年に倒産を経験します。それでも靴に対する情熱から、靴を作り続け、今までの人脈と貴族の顧客を中心に評価が広がり、世界で名の知れるブランドとなって復活劇を遂げ、欧米各国でフェラガモの靴が取り扱われるようになりました。

そして時代の流れと共に禁じていた機械を使った靴づくりも解禁され、さらに世界を誇る人気ブランドへと成長していきました。

しかし、また災難が降りかかるのです。それは第二次世界大戦です。革や金具など靴を作るうえで必要な材料を手に入れることができなくなってしまったのです。追い込まれたフェラガモが考えたのが、新しい素材を使ったシューズです。それはコルクとセロファンを使ったもので、今ではフェラガモでも定番のスタイルである『ウェッジソール』が生まれた瞬間です。

デザイン性もさることながら、人体解剖学で学んだ足を傷めずに体のバランスを安定させるシューズを完成させることができ、人気を加速させました。

そして新たな素材として、透明なナイロンの糸を利用し独創的なデザインの『見えない靴』を発表して、ファッション界のオスカーとも呼ばれる『ニーマン・マーカス賞』を受賞します。フェラガモは誰もが思いつかない素材を利用し、足にフィットする極上の履き心地を追及し、画期的なシューズを生み出し、「夢の靴職人」と呼ばれ地位を獲得しました。

シューズブランドからファッションブランドへ

サルヴァトーレがこの世を去った後も、妻と子供たちが事業を引き継ぎます。サルヴァトーレが考えていた総合ファッションへと飛躍させたい思いを、生前から家族に託していました。子供たちも工房で修行し、ファッションの学校へ進み学んでいたのです。

そして父に次いで長女のファアンマも『ニーマン・マーカス賞』を受賞し、フェラガモをシューズブランドからトータルファッションブランドへと導いていったのです。メンズは次男のレオナルド、シルク・スカーフ・ネクタイを三女のフルヴィアが担当し、個々の才能を活かして父が築き上げたフェラガモの事業を広げていきます。

人気のデザイン

フェラガモの中で最も愛されているデザインの一つに『ガンチーニ』があります。日本語で『小さなフック』という意味を持ち、鉤型フックをモチーフに作られたデザインです。1950年代にデビューして以来、不動の人気を誇っています。どんなコーデにも合わせやすく、上品な演出をしてくれるガンチーニは定番アイテムですね。

もう一つ『ヴィラ』もフェラガモの代表作です。ヴィラのデザインで思い浮かぶのがパンプスではないでしょうか。一番最初にヴィラのデザインが使われたのはパンプスでした。リボンの形をした『グログランリボン』の中心にフェラガモの刻印が入ったゴールドプレートが煌めくデザインは、カジュアルながらエレガントな存在感を放つアイテムです。

フェラガモで働くメンバー

一流の接客を学べる場であり、どこでも通用できる知識を培うことができます。ラグジュアリーブランドにふさわしい接客を学ぶことができます。入社後には、ここでは語り切れない歴史やアイデンティティ、また商品の知識と接客のノウハウをすべて習得できます。フェラガモの一員として相応しく、接客のプロを目指していける場です。

学んだフェラガモの世界観に共感し、お客様へ魅力を伝えていくことも仕事の一つです。そしてコミュニケーションを通してお客様が求めることを的確にとらえ、寄り添った接客が大切名のではないでしょうか。

会社情報

■ 社名
フェラガモ・ジャパン株式会社

■ 会社設立
1992年7月
■ 本社所在地
〒 104-0061
東京都中央区銀座7丁目8-2
■ 事業内容
フェラガモ製品の日本国内への輸入販売

※2020年7月時点の情報に基づく